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...... 2019年08月26日 の日記 ......
■ 《ブルックナー風》   [ NO. 2019082601-1 ] e_sy

【 交響曲 第6番 イ長調 】

ブルックナー,アントン 〔墺〕
(1824.09.04〜1896.10.11) 72歳

サヴァリッシュ,ヴォルフガング 〔独〕
(1923.08.26〜2013.02.22) 89歳



ドイツを代表する指揮者の一人のサヴァリッシュは
96年前の8月26日にドイツ南部のミュンヘンで
生まれ、昨年の2月22日に、ドイツ南部の
グラッサウの自宅で亡くなった。

サヴァリッシュはウィーン交響楽団の首席指揮者を
務めるなどドイツを代表する指揮者の一人で、
ピアニストとしても知られている。

ドイツのバイエルン国立歌劇場やアメリカの
フィラデルフィア管弦楽団の音楽監督を
歴任するなど、欧米の主要なオーケストラや
オペラの公演を手がけた。

1964年にNHK交響楽団で、初めて客演で
指揮をして以来、楽員の育成にも力を注ぎ、
ほぼ毎年タクトを振るなど日本とのゆかりが深く、
NHK交響楽団では、名誉指揮者を経て
1994年から「桂冠名誉指揮者」を務め、
40年にわたってN響との交流を続けた。

1999年には、国際交流基金が日本と海外との
国際交流に顕著な貢献をした人に贈る
「国際交流基金賞」を受賞している。

彼が得意としたのは、リヒャルト・シュトラウスを
はじめ、ベートーベンやブラームスなどドイツの
作曲家の曲だが、共に作り上げ、重厚なドイツ音楽の
核心をN響にたたき込んだ。

1998年に長年連れ添った妻が亡くなったとき、
コンサートを一切キャンセルしなかった。
妻の死後の最初のコンサートはフィラデルフィア
管弦楽団でのブルックナーの「交響曲第6番」だったが、
リハーサル中、第2楽章「葬送行進曲風」にさしかかった時
あまりの悲しみで体が崩れて立ち上がれなかった。
このため、リハーサルは一時中止したが、すぐに
気を取り戻してオーケストラのメンバーに謝罪をし、
リハーサルを続けたというエピソードが・・・。

ブルックナーの交響曲は9つある。
交響曲第1番以前に2つの作品を書いているが、
それらは世間に発表することなく、書庫の中に
秘めたままになった。

ブルックナーは、ベートーベンの形式を完全な
ものとして全体の設計に用いたが、部分的には
バッハとワーグナーの形式をもとっている。

第6番は、悲愴味あふれる交響曲第5番と対照に、
平安でほがらかな明るさをもっている。
ブルックナー自身は、この曲を最も放胆なものと
呼んだが、それまでの曲の重苦しさと悲痛味を
除去したことからだろう。

ブルックナーの特徴である自然的な情緒と宗教性は
全体を支配していて、ブルックナー開始や
ブルックナーリズムの愛用、力度の頻繁な変化、
クライマックスでの金管のブルックナー風の活用もあり、
全体の統一にも留意されている。
管楽器の響きはオルガン風に壮大であり、
主題の構成法や処理はワーグナー風である。

       第1楽章 Maestoso
       第2楽章 Adagio.Sehr feierlich
       第3楽章 Scherzo: Nicht schnell
       第4楽章 Finale.Bewegt,doch nicht zu schnell

この曲の初演は1889年2月26日ウィーンの
フィルハーモニー演奏会で、マーラーの指揮により
行なわれ、ブルックナーの「親切な家主」に捧げられた。



     (管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
     (指揮) ヨーゼフ・カイルベルト
                ♪ 私が聴いた音源 ♪





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