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...... 2018年07月23日 の日記 ......
■ 《 猫のフーガ 》   [ NO. 2018072301-1 ] s

【 ソナタ ト短調 L499 】

スカルラッティ,ドメニコ 〔伊〕
(1685.10.26〜1757.07.23) 71歳



ドイツのバッハ家、フランスのクープラン家、
イギリスのパーセル家とならんで、
イタリアで十七〜十八世紀に全盛を誇った
スカルラッティ家からは、2人の著名な作曲家が
相次いで出た。

その1人は、オペラ方面に活躍したアレッサンドロで
もう1人は、ナポリで生まれた息子のドメニコである。

彼は、チェンバロの演奏にすぐれた腕を
もっていたので、チェンバロ用の曲を数多く作った。
ソナタと名付けた曲は、現在知られているだけでも
555曲ほどある。

どれも単一楽章の曲で軽妙でロココ的な
風情をもち、演奏技法面では、両手を交差させる
奏法を取り入れた初期の代表的な例があるし、
3度と6度の並行を豊かに用いる、8度以上にわたる
跳躍をおく、トリル、スタッカート、レガートで
巧妙な対比の効果を出す、分散和音を
半進行させるなど、いろいろな新しい方法を案出し、
当時には珍しい新鮮な感覚で生き生きとした
ソナタを作曲した。

これらのソナタの作曲年代はほとんど分からず、
スカルラッティの曲を研究したロンゴの
整理番号である、L番号がつけられることもあるが、
後にアメリカのすぐれたチェンバロ奏者で
スカルラッティ研究者のカークパトリックの
カークパトリック番号でよばれることもある。

彼の約555曲のチェンバロ・ソナタは、すべて
王女マリア・バルバラのために書かれている。
当時、スカルラッティはポルトガルの
ジョアン五世に宮廷楽長として仕えていたので、
王女にチェンバロを教えていた。

その後、生涯にわたって王女の供をつとめることに
なり、スペイン王子ヘルナンド(後のヘルナンド六世)
の許に嫁すると、随伴してスペインに移り、
マドリードに定住、ポルトガル宮廷から
爵位を受けている。
261年前の7月23日に同地で没した。

「ソナタト短調」は「猫のフーガ」とも呼ばれ、
大胆に進行する主題は、ユーモラスで皮肉な感じを
出していて、フーガの構成はバッハのものほど
厳格でも整ってもなく、かなりルーズである。

この曲の主題は、猫が鍵盤の上を歩いて出した
音に基づくといわれているが、2足でなく4足の
猫にはちょっと無理な旋律型かも・・・

しかし、白鍵が一つでその後は黒鍵の音に
なっているので、子猫が白鍵の上にのったら、
音が出たので驚いて黒鍵に移った・・・
これはありうることかも・・・



        (ピアノ)ファビオ・グラッソ
             ♪ 私が聴いた音源 ♪





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