【 1月1日 】
上 真行(うえ さねみち) 〔日〕 (1851〜1937)
第二次世界大戦以前、1月1日に小・中学校の生徒は 学校へ集まって式に参列し、みんなでこの歌を斉唱し 落雁のお菓子をもらって帰宅していた。
この歌が公認されたのは、明治26年だった。 作曲者の上真行は、嘉永4年に京都の 笛を業とする家に生まれた。
日本人としては長身の、面長の貴公子だった。 奈良の狛(こま)姓の一族で、上氏の嫡流である。
明治7年に上京し、宮内省の雅楽寮に入った。 メーソンが来朝すると弟子入りをし、 洋楽を勉強したが、ヴァイオリンをよくした。
音楽取調掛が出来たときに助教となり、 後に学習院で音楽を教え、東京音楽学校で 宮内省雅楽長をつとめた。
メーソン(1828〜1896)は、アメリカの教育者で、 1876年日本政府の招きにより来朝し、 東京音楽学校で教鞭をとった。 わが国初期の洋楽教育の恩人である。
作詞者の千家尊福(1845〜1918)は、第六十四代の 出雲大社の宮司をつとめ、後に男爵を授けられ、 政治家としても活躍した。
1月1日 年の初めの 例とて 終わりなき世の めでたさを 松竹立てて 門ごとに 祝う今日こそ 楽しけれ 初日のひかり さし出でて 四方の輝く 今朝の空 君がみかげに 比えつつ 仰ぎ見ること 尊とけれ
千家尊福(作詞)
ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2016 = 1/2に
|
|