 【 南国のバラ 作品388 】
ヨハン・シュトラウス二世 〔墺〕 (1825.10.25~1899.06.03) 73歳 肺炎

“音楽の都”ウィーンでは、毎年元旦に、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による ニュー・イヤー・コンサートが開かれ、 その模様は日本をはじめ、世界各国に 生放送で配信されている。 (今年は71の国と地域)
プログラムは、ワルツやポルカといった 肩のこらない楽しい曲目が多く、シュトラウス一家の 楽曲が中心である。
ニュー・イヤー・コンサートを始めたのは、 生粋のウィーンっ子で、ワルツを振らせたら当代一と うたわれた名指揮者のクレメンス・クラウスだが、 最初のコンサートは1939年の大晦日のことだった。
その後第二次世界大戦の影響で空白があり、 定期的に開催されるようになったのは、終戦の年、 1945年の大晦日~翌1946年の元旦からである。
敗戦の痛手からまだ回復していなかった ウィーン市民の心に、希望の灯をともそうと開かれた 演奏会は、クラウスの願い通り、ウィーン市民を 元気づけ、復興への活力となった。 現在では世界中の音楽愛好家の 注目する催しとなっている。
今日、ウィーン楽友協会大ホールで開催された コンサートでは、ニューイヤーコンサート初登場となる ダニエル・バレンボイムが指揮を務めた。
プログラムの5曲目には、バレンボイム夫人エレナの リクエストの「南国のバラ」が演奏された。
1880年作曲の喜歌劇「女王さまのレースのハンカチ」 からとられた、4つのワルツと後奏からなる。
今年、没後200年になるハイドンの告別交響曲では、 楽しいパフォーマンスも見せた。

*Neu Jahrs Konzert プログラム* は26日に
《NEU JAHRS KONZERT 2008》
【 ナポレオン行進曲 作品156 】
ヨハン・シュトラウス二世 〔墺〕 (1825.10.25~1899.06.03) 73歳 肺炎

今日、ウィーン楽友協会大ホールで開催された コンサートは、フランスの指揮者で83歳の ジョルジュ・プレートルが指揮を務めた。
プログラムの最初は「ナポレオン行進曲」で、 フランスに関した題名の曲が多く演奏された。
コンサートの音楽に合わせて登場するバレエも、 このイベントならではの魅力のひとつだが、 ウィーンの名所でバレエのパフォーマンスも披露された。 舞台となったのはアルベルティーナ美術館や カールス教会前広場などだった。
またサッカー欧州選手権の開催を意識した 楽しい演出は会場を沸かせた。
《NEU JAHRS KONZERT 2007》
【 ポルカ「ブレーキかけずに」作品238 】
エドゥアルト・シュトラウス 〔墺〕 (1835.03.15~1916.12.28) 81歳

今日、ウィーン楽友協会大ホールで開催された コンサートは、98年以来9年ぶり4回目の登場となる ズービン・メータが指揮を務めた。
“ワルツの父”ヨハンの長男の“ワルツ王” ヨハン・シュトラウスの作品である、 『ウィーンの森の物語』『美しき青きドナウ』 『皇帝円舞曲』などが好んで演奏されるが、 同じ曲を演奏しないズービン・メータの選曲は、 アンコール曲で演奏された第2の国花とも いわれている「美しく青きドナウ」と 「ラデツキー行進曲」だけだった。
コンサートの音楽に合わせて登場するバレエも、 このイベントならではの魅力のひとつだが、 ウィーン国立歌劇場やフォルクスオーパーのバレエ団、 またバイエルン国立歌劇場バレエ団のソリストが、 華麗なパフォーマンスを披露した。
ポルカ「ブレーキかけずに」は、 ヨハン・シュトラウス一世の3男のエドゥアルトの 作品で、鉄道労働者の舞踏会のために 作られたポルカである。
エドゥアルトは、兄のヨハンやヨーゼフにおされて 陰に隠れがちだったが、二人の死後は、 シュトラウス管弦楽団の指揮者をつとめた。 楽団の解散後は、父と兄の残した作品を伝承した。
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