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...... 2015年01月10日 の日記 ......
■ 《 ニューイヤー・コンサート 2013 》   [ NO. 2015011002-1 ] or

【 ポルカ「おしゃべりなかわいい口」作品245 】

ヨーゼフ・シュトラウス 〔墺〕
(1827.08.20〜1870.07.21) 42歳 脳卒中



“音楽の都”ウィーンでは、毎年元旦に
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による
ニュー・イヤー・コンサートが開かれ、その模様は
日本をはじめ、世界各国に生放映で配信されている。

音楽好きのウィーン市民は、ニュー・イヤー・コンサートを
聴いて新しい年を迎える。
プログラムは、ワルツやポルカといった肩のこらない
楽しい曲目が多く、シュトラウス一族の楽曲が
中心であるが、今年は3兄弟の次男のヨーゼフの作品が
7曲と多く、初登場の作品が11曲もあった。
会場にはヨーゼフの曽孫さん(90歳)のお姿もあった。

指揮はウィーン国立歌劇場の音楽総監督の
フランツ・ウェルザー・メストで行われた。
2013年は歌劇の作品を書いているワーグナーと
ヴェルディが生誕200年ということで
ニューイヤー・コンサート史上初めて二人の作品も
プログラムに組まれていた。

ヨーゼフはおとなしい性格で、音楽も好きだったが、
父の意志に従って建築技師となり、仕事の余暇には
発明に没頭して、特許を申請したりしていた。

26歳のときに兄のヨハンが過労で倒れ、
代理指揮者として舞台に立つようになり、
その後、本格的に作曲の勉強を始めた。
詩、絵画には深い造詣を持ち、
後に作曲に生かされている。

兄のヨハンは陽気でおしゃれで、短気で
行動的だったが、ヨーゼフは静かで、内気で、
無口で、全く対照的な性格だった。 
音楽的才能は非常に豊かで、ヨーゼフの指揮は
好評で特に女性たちから支持されていた。

ピアノの小品と舞踏音楽に専心し、280曲以上もの
作品を作曲しているが、兄とは違い社交的でなく
孤独を愛する性格だったこともあり、短調の作品が多い。

神経質なヨーゼフは、突然の母の死で
ひどいショックをうけ、気がすすまないワルシャワでの
演奏会の指揮をしているときに指揮台から転がり落ち、
後頭部を強打して失神した。

妻とヨハンがかけつけてウィーンに運んだが
これが結局、彼の命取りとなり、
脳卒中で42年の生涯を終えた。

長生きをすれば、兄以上にすばらしい作曲家に
なっていたかもしれないと、兄自身が認めていた。
ウィーンでは「舞曲のシューベルト」と呼ばれていたが、
彼の音楽の源泉はシューベルトにあった。

【 ポルカ「おしゃべりなかわいい口」作品245 】は
「音楽の冗談」という副題がつけられている。
このポルカは際限なく演奏が続く「常動曲」の
形式で書かれている。


プログラムは11日に掲載




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